
あなたの大切な人が自ら死を選び、その結果、遺された人々には様々なこころの問題が起きてきます。
耐えられないほどの悲痛・驚き・混乱・取り残された空虚感・怒り・罪責感・そして情け容赦なくつづく答えのない疑問です。
特に発見したり、その場面を目撃したという場合は、強い衝撃を受けてしまい心の傷という負担も背負わなければなりません。
その光景、臭い、音の記憶が消えず、何事にも集中できず、ひたすら亡くなった方を、亡くなった方の過去の姿を思い出そうとし続けてしまうかもしれません。ご自分を責めたり、恥じたり、激しい怒りや、どうにもならない無力感などの感情の渦の中にもいらっしゃることと思います。
また、感情だけでなく、経済的なことや子育ての問題など、生活の上でも大きな変化を余儀なくされたり、さまざまな問題が生じてきているかもしれません。
「なぜ?」、「どうして?」という思いで、胸がはりさけそうなお気持ちでしょう。
いったい、残りの人生をどうすごしていけばよいのでしょうか?
また、もとの普通の生活を送っていくことなど望むことができるのでしょうか?
いったい、希望などあるのでしょうか?そんなふうに感じるかもしれません。
多くの方は時間の経過とともに徐々にこころの傷は和らいでいきますが、長期にわたって和らいでくれないことがあります。そのようなときは、親しい方、信頼している方などにそのお気持をお話下さい。
あなたのことを気遣う人が十分に気持ちを思いやり、知識を持ち、感受性を備えて、あなたの気持ちにこたえてくれることもあるでしょうし、「善意から」まったく間違った言動をとる人もいるかもしれません。
しかし、 「長く続く」「今でも傷は大きい」などで、日常生活を送っていく上で支障があれば、専門機関にご相談ください。
相談先はこのサイトで必要に応じて見つけて使うにはどうしたらいいかが簡単にわかります。役に立ち、力づけられることでしょう。
あなたのお心を少しでも癒すことができれば…と、心から願っています。
日本ではまだ遺族ケアの体制が不十分ですが、少しでもご遺族の心情の理解やケアに役立てていただければと思います。